ずっとずっとずっと [ 疑問の重さ ] 「―――お前さ、昔のオレ、好きだっただろ」 「……」 ふとした疑問だった。 特別聞きたい訳でも、知りたい訳でもない疑問。 くだらないというのならそれで良かった。 馬鹿馬鹿しいと嘲ってくれても良かった。 けれど。 「死んでから気付くなど遅いわ」 無表情に、何でもない事のように言われた言葉に。 胸を抉られる思いがした。 戻る 20090703 〈『好きだっただろ』―――その言葉に、今でもずっと好きなんだとは、言えなかった。 〉