君が好きで
[ "I love you"と何度でも! ]いってぇ、と言う言葉は心の中で殺したはずなのに。
「ティーダ! 大丈夫か!?」
どうして、君は気付いてしまうんだろう。
「ほら、見せろ! 今ポーション、やるから!」
…かっこ悪いな、俺。
敵に怪我させられて。
味方に心配、させて。
(あぁ、でも)
「ど、どうした? ティーダ。痛いのか?」
頭を撫でる手。
子ども扱いすんな。
(でも、なんだ)
「…フリオニール」
優しい声。
優しい手。
優しい心。
「ティーダ?」
泣くのか笑うのか、どちらかにしろ?
無理な話だ。
だってだって止まらない。
「…フリオーッ!」
「わ、わぁ!」
思いっきり飛びついて抱きしめる。
迷惑そうな声も怒る声も、聞いてやんない。
「ありがとーッス!」
だってだって愛してる。
ねぇ、だから。
(君が好きで、嬉しい)
20090512
〈キミに触れると世界の全ての優しさを信じたくなるよ。〉